賃料の種類とその所感
賃料の種類
賃料にはいくつか種類がある。
地代と家賃
- 地代
- 家賃
前者は「土地」に関するものであり、後者は建物に関するもの。
新規賃料と継続賃料
- 新規賃料
- 継続賃料
借り主の立場で考えると、前者はその物件に入居する際の賃料。後者は更新する際の家賃。
実質賃料と支払い賃料
- 実質賃料
- 支払い賃料
前者は、敷金、礼金、保証金など含めた賃貸人に支払われるすべての経済的な対価。後者は各次期に支払われるもの。
正常賃料と限定賃料
- 正常賃料
- 限定賃料
前者は、通常借り主がhomesやsuumoなどをみて物件を借りる際の「通常の賃料」。 後者は特別な事情により市場価格と乖離した賃料で賃借する場合。 (親戚などから安く借りる場合などが該当するのではと考える)
積算、比順、収益賃料
- 積算賃料
- 比順賃料
- 収益賃料
いわゆるコスト、マーケット、インカムの3つのアプローチに対応している。
積算賃料は再調達価格を試算したもの。比順賃料は周辺事例から試算したもの。収益賃料は、どれだけ儲かるかを考えて試算したもの。
差額配分、スライド、利回り
- 差額配分賃料
- スライド賃料
- 利回り賃料
このノートでは詳細は省略するが、このような区分があることをメモしておく。
定額と歩合
- 定額家賃
- 歩合家賃
通常は定額家賃。本を読んで初めて知ったが、デパートなどでは売上に応じて家賃が変動する歩合家賃というものもあるらしい。
純賃料
純賃料 = 実質賃料 - 必要諸経費
所感
これらは不動産鑑定法による定義である。 これまでいくつかの賃貸物件を借りてきたけど、このような定義があることは素人の立場では知り得なかった。
特に歩合家賃というものがあるのにはびっくりした。
不動産鑑定法を学ぶとこのような違いを明確に理解して、使い分ける必要がある。
理解できてる?ホモ・エコノミクスの5つの特徴とは
ホモ・エコノミクス(または経済人)のもつ5つの特徴について考えます。
自分自身の理解を深めるために具体的な例も書きます。
5つの特徴
- 完全合理性
- 完全利己性
- 物質的・金銭的利益の重視
- 満足最大化行動
- 対応な自由人
誤解を恐れず、それぞれ簡単に言い換えてみます。
- めっちゃ頭いい
- 自分のことばっかり優先
- お金がなにより大好き
- 一番が大好き(選ぶ選択は最良)
- 誰も怖くない(みんな対等)
イメージとして浮かぶのは、あんまり良い性格の人ではありません。
次はそれぞれ具体的に考えてみます。
完全合理性
完全合理性を持つ人とは下記の特徴がある。
- 理性的であり論理や法則に適っている。
- どんな問題でも一番良い選択ができること
- 無知や感情的ではないこと(人はそういう場合非合理的な選択を行う)
- 完全に自己抑制ができる。
具体的に考えてみよう。
- ダイエットするという目標がある場合。カロリーの高いカツ丼より、わかめソバを選べる人。
- 住宅ローンを組む際、一番低い金利のプランをもつ銀行を見つけられる人。
- 毎日5km走るなど、目標を決めてやり遂げられる人
完全利己性
完全利己性を持つ人とは下記の特徴がある。
- 他人が喜ぶかどうか全く考慮しない
- 自分の利益を最優先とする。(でも敵意や羨望があるわけではない)
- 他人が満足しているかは自分の利得に関係ない。
- ただし、互酬性は認められる。(他人のためにすることが自分のためにもなるなら実行する)
具体的に考えると
- みんな残業する中、自分だけ早く帰るサラリーマン
- 椅子取りゲームなどのゲームでの勝者
- 平日の昼間から、サラリーマンたちが立ち食う中、蕎麦屋でビールを飲む。(性格悪い)
物質的・金銭的利益の重視
物質的・金銭的利益を重視する人とはどんな人か。
- 消費することで満足を得る
- 資産(お金やもの)が増えると幸せを感じる
具体的に考えると。
- ブランド品を買う人
- 月末が給料日のサラリーマン
- 株で儲けるトレーダー
満足最大化行動
満足を最大化する行動をとるとは?
- 複数の選択から一番よい選択ができる。
- 仮に選択数が無限に近い場合であっても、そのなかでの一番を見つけることができる。
具体的に考えると、
対応な自由人
対応な自由人とは?
- 自分の意思に反した行為を強制されることがない
- 上下関係を利用して不当な扱いを受けることがない。
- 他人の迷惑にならなければ何を行うのも自由。
具体的に考えようとしたら、現代では当たり前すぎて具体例が出てこないw なので補集合的な書き方で書いてみる
- 奴隷ではない人
- 封建制度の国の国民でない人
- 犯罪は行なっていないが、この人ずるいなという感じの人。
果たして現代人はホモ・エコノミクスか
特徴のうち、これは自分に当てはまると思うようなこともあれば、これは当てはまるとは言えないというものもある。 別の言い方で言えば、ホモ・エコノミカスらしき人は確かにいるだろうが、そうじゃない人もいるのではないかと考える。
古典的経済学では、この5つの特徴がない人は結局市場から追い出されるから、この5つを前提としてよい、と考えているらしい。 一方、それは乱暴すぎだから、加味して考えようというのが行動経済学だ。
どちらも世の中をよくするための学問なので、社会人としては学んでおいて損はなし。 頭に入れておくことで、日々の出来事の中で活用できそうな気がする。